地域にやさしい商店街

久里浜仲通り商店街

詳しい報告書はこちら

~地元商店街の特徴を生かした黒船ブランドによる差別化・PR戦略~

 久里浜仲通り商店街は、久里浜地区のバス路線が集まる京浜急行久里浜駅前にある6つの商店街(駅前本通り、はろーど、黒船仲通り、すずらん通り、中央通り、西口栄通り)の1つです。久里浜地区は、他の地区とは山で隔たれ盆地のような地形になっており、独自の商圏を形成しています。そのため、商店街では地域間競争に対して強い意識を持っており、6商店街で久里浜商店会協同組合を組織し団結して商店街の活性化活動に取り組んできました。なかでも、久里浜仲通り商店街は、空き店舗こそ1店舗のみでしたが、通行量は20年ほど前に比べて半減しており、こうした状況に危機感を抱いていた専務理事のリーダーシップのもと、月1回の勉強会を開催していました。
黒船産直市場の様子  何度か勉強会を重ねるなか、平成21年8月に勉強会に招いた専門家から、農林水産省の「地域流通モデル構築支援事業」を知らされました。この事業は1件1,000万円の予算で市場の整備ができるものでしたが、申請締め切りは9月に迫っていました。限られた時間のなかで手続きを進め、平成22年1月に黒船仲通りの八百屋(吉田商店本店)の一角を改装し、「黒船産直市場」としてオープンさせることができました。

黒船産直市場の様子  黒船産直市場の店舗面積は約10坪で、運営は吉田商店が行っています。産直野菜を販売するほか、商店街の鮮魚店や肉店の商品も販売しており、神奈川県産品、三浦半島産品、横須賀産品、三浦名産海産物を取り揃えたお店となっています。さらに、黒船産直市場の整備を契機に、久里浜仲通り商店街の各店では“黒船”にちなんだ自慢の商品を“黒船ブランド”として開発・販売することにしました。例えば、牛肉店からは黒船チキン(カレー風味・ごま風味)、茶店からは自家焙煎コーヒー黒船マイルドや銘茶「黒船」、パン屋からは「黒船焼」などが出品・販売されています。
  商店街では、平成20年8月にオープンしたジャスコ久里浜店や久里浜駅のショッピングビルの集客力により、人通りは増加しているものの、素通りされることが多く、固定客以外の顧客の開拓が課題となっています。また、どの店も後継者問題を抱えていますが、活発な商店街活動を見れば希望を持ってくれると、月に2回開催される商店街の特売「戸板市(といたいち)」を中心に様々な販促事業に取り組んでいます。

商店街概要

商店街名 久里浜仲通り商店街
所在地 神奈川県横須賀市久里浜
組合(会員)数 54店舗
URL http://kurihamawa.com/