環境にやさしい商店街

八戸中心商店街連絡協議会

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~建築廃材活用による屋台村の形成とリサイクル活動~

エコステーション内に設置された空き缶分別機 八戸市中心部の12商店街などで構成される八戸中心商業街区活性化協議会(現在は八戸中心商店街連絡協議会に改組)では、平成12年に資源循環型社会の実現に向けた取り組みとして「エコ商店街形成モデル事業委員会」を設置しました。環境にやさしい商店街を目指し、八戸中心商店街エコステーションを設置するとともに、商店街から排出される資源ごみの分別収集活動に取り組みました。さらにエコフェアを開催し、来街者にエコ活動の意識啓発を行いました。 平成14年の東北新幹線八戸駅開業を機に、前年度から立ち上がった新幹線八戸駅開業事業実行委員会(八戸市・八戸商工会議所等で設立)の食文化創造部会では、地域の食文化を採り入れた「屋台村構想」が持ち上がりました。この食文化創造部会のメンバーには、エコ商店街形成モデル事業メンバーが含まれていたことから、環境対応型屋台村づくりの構想を採り入れることになりました。
  環境対応型屋台村は平成14年度より「八戸屋台村みろく横丁」の名称でオープンし、「北のグルメ都市」が事業主体者となりました。店舗数は25店舗で、六日町商店街に面する「やぁんせ市」と三日町商店街に面する「おんで市」で構成されています。屋台村そのものは再生品や建築廃材でつくられており、村内には生ごみ処理機を設置しています。そのほか、生ごみや使用済み割り箸などを分別収集し、1か月のリサイクル状況が一目で分かる「エコ掲示板」を設置、来街者向けの見える化に取り組んでいます。屋台村の店舗は3年サイクルの全店入替制を採り、3年間で自主開業機会を見出せる若手起業家づくりにつとめています。屋台村からの退店後は、中心商店街が空き店舗などでの新規開業を支援する受け皿を担っています。

「八戸屋台村 みろく横丁」設置のエコ掲示板 八戸中心商業街区活性化協議会におけるエコ商店街モデル事業は数年足らずで終息しましたが、十三日町商店街ではイルミネーションの全面LED化を採り入れるなどエコ商店街の意識が息づいています。また、環境型屋台村の事業会社「北のグルメ都市」には、エコ商店街モデル事業に関わった中心商店街のメンバーが経営参加していることから、中心商店街の横丁商業店舗のリサイクル活動が存続されているとともに、屋台村出店3年後に輩出される若手起業者にとっては中心商店街での新規開業支援への道筋が敷かれています。
  新幹線八戸駅開業というエポックメイキングにより出現した「みろく横丁」ですが、村内で培ったリサイクル意識のある新規開業店主らがエコ商店街イズムを持った店主らのいる中心商店街に加わることで、エコ意識の再起ともいえる新風が吹き込まれることが期待されています。八戸中心商店街では、かつてのようなエコ商店街の再起計画はないものの、エコ意識が息づく横丁通りには、今後、回遊性を持たせた「こみち」をつくる取り組みが始まっています。

商店街概要

商店街名 八戸中心商店街連絡協議会
所在地 八戸市堀端町2-3 八戸商工会議所内
構成数 12商店街
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