環境にやさしい商店街

となみ駅前商店街

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~二酸化炭素の排出抑制を目指した緑化整備活動~

となみ駅前商店街(アーケード街)に並ぶ植栽プランター となみ駅前商店街では、プランター植栽活動が30年続いています。
 商店街は35年前にアーケードを設置しましたが、1階に店舗、2階3階に商店主らの居住空間という職住一体のアーケード街が形成されています。そのため、プランター植栽は商店主にとってはガーデニング感覚であり、これが長続きする要因となりました。また、砺波市には四季を通じてチューリップが観賞できる世界唯一の施設があり、「チューリップのまち」として知られます。毎年4月には商店街の通り一帯にチューリップの花びらが埋め尽くされるアート展「タピ・ドゥ・フルーとなみ」のイベントも開かれます。そのため、玄関口となる商店街は日頃から彩りを魅せるようつとめています。
 平成22年からは、商店街加盟店の店主のすすめから、二酸化炭素を普通の植物より3倍から6倍も吸収するサンパチェンスの植栽事業を採り入れ、既設プランターのあいだに置くことでさらなる彩りを演出しています。このサンパチェンス導入事業には、全国商店街振興組合連合会の平成22年度商店街実践活動事業補助を活用しました。また、サンパチェンスの設置に合わせて、8月には「エコ祭り」を初めて開催し、 環境への配慮と景観の美しさ、来街者の心の癒しを提供できる商店街づくりをアピールしました。エコ祭りでは、無料の園芸講座を設け、来街者に対し環境にやさしい商店街へ関心をもってもらうきっかけづくりを行いました。

アーケード街に植栽されている「サンパチェンス」  サンパチェンスの採用やエコ祭りの開催は1年目であり、その成果について明らかにできる時点ではありませんが、アーケード街に立ち寄り花を愛でる歩行者やマイカーの姿をうかがえるようになりました。砺波駅周辺には大規模商業施設が乱立しているため、マイカーによる通過型来街者が多く、またアーケード街には生鮮食料品店が皆無に等しく、買回品を扱う店舗と製造卸を行う店舗で占められているため、来街者で賑わいにくい環境下にあります。そんななか、植栽は商店街の通過を誘導し人目を引かせる大事な要素となっています。

  植栽の維持管理には、組合役員26人を中心とする持ち回りの水やり活動が毎日欠かすことなく続けられています。苦労も絶えないものの、町内会青年部員のサポートもあり成り立っています(青年部員の7割が商店街関係者)。今後、組合員の高齢化などに伴い廃業や空き店舗化が課題に上ることが予想されます。プランター植栽は組合員がいてこその事業であることから、今まで以上に諸団体の協力支援が大事になってきています。
  さらに商店街では、平成22年度より県の補助を受けて、アーケード街の一角に空き店舗対策の一環で「にぎわいサロン」を設置しました。30年続いた植栽活動の灯を絶やさぬ努力の証として、新たなエコ商店街づくりを目指す努力が続いています。

商店街概要

商店街名 となみ駅前商店街
所在地 砺波市永福町
組合数 106
URL http://tonamisyouten55.web.fc2.com/index.html