環境にやさしい商店街

長岡中央商店街

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~商店街エコチャレンジプロジェクト-街路灯のLEDランプ自主創作・交換活動~

 長岡中央商店街では、加盟店舗の減少や協賛金の削減をきっかけに、平成19年以降、街路灯にかかる電気代や維持費が賄いにくい危機的状況にありました。理事長をはじめとした一部の組合役員のあいだでは「ピンチはチャンス!」と受けとめ、街路灯メンテナンスを行ってきた事業者と善後策を練る日々が続きました。このなかで、経済性に優れ二酸化炭素削減にもつながるLEDランプ導入の話しが持ち上がりました。しかし街路灯専用のLEDランプはまだなく、一般の既製品でテスト照明をしてみたものの照度不足からこれは失敗に終わりました。試行錯誤が続くなか、同年6月、メンテナンス会社のスタッフより高照度のLEDランプを創作するという提案がなされました。これは、商店街にとって「商店街エコチャレンジプロジェクト」の一大プロジェクトになりました。
水道用パイプを利用し、複数のLEDモジュールを装着  試作活動では、市販の水道用パイプをランプの芯に見立て、そこに9個のLEDランプを使ったLEDモジュールを9つ取り付け、さらに高照度を担保できるよう様々な工夫を施した1基20WのLEDランプを製作。さらに耐久テストを繰り返し、およそ1年半を掛けた末、平成20年12月に試作品が完成しました。 商店街にある街路灯84基分のLEDランプづくりには、商店街店主のほか、地域住民や市職員らが参加し結成された「チームアゼリア」が中心となりました。地元小学校の環境学習を活用し、地球温暖化と省エネをテーマとした学習プログラムを実施したほか、商店街に立地する信用金庫提供のコミュニティホールなどを利用し、地元小学生とともに計7回の製作会を行いました。
神足小学校での環境学習  事業総額の3分の2は国や京都府、長岡京市の補助金で賄うことができました。残りは商店街積立金を使いました。製作に伴う人件費はチームアゼリアの手弁当によるボランティアと、地元小学校の協力により殆どかかりませんでした。その背景には、市内の小学校には地元企業などと連携して環境教育に取り組む土壌があり、商店街には小学校に就業体験機会を10年ものあいだ提供してきた繋がりがあったことがあげられます。
  製作会で作られたLEDランプには、製作者した小学生一人ひとりの思いと名前が記されています。総勢630人の努力の結晶が商店街の街路灯に、10年間の長寿命電球となって灯し続けられます。児童からは商店街に文集のメッセージが寄せられるなど、この製作会は環境意識を高めるきっかけになったとともに、商店街に灯される街路灯は商店街のものではなく市民との共同物であるとの意識を共有することができました。
  この取り組み内容が評価され、商店街はエコ1グランプリの全国大会銀賞を受賞。さらに商店街の「打ち水」や「花いっぱい運動」に広がりを見せ始めています。商店街は今後、リサイクル自転車の導入などを検討しており、さらなるエコ商店街化を目指しています。

商店街概要

商店街名 長岡中央商店街
所在地 京都府長岡京市開田
組合数 62
URL http://www.azalea-pierrot.org/