環境にやさしい商店街

覚王山商店街振興組合

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~アートを取り込んだ商店街活性化の取り組み~

覚王山マップ  覚王山商店街では、平成8年から空き店舗の増加、売上げの低迷に対応するため、経営コンサルタントを入れて、年2回行っていたイベントを年3回とするなど、商店街の賑わいづくりに取り組んでいます。また平成11年からは、日本で唯一タイから贈られた仏舎利(お釈迦様の骨)を安置する覚王山日泰寺につながる参道を中心に門前町として発展してきたという歴史を活かし、レトロ・エスニック・多国籍といったイメージ戦略にも取り組み始めています。その代表例が、秋の 8日間にクリエーターが街なかでアート作品を展示する「覚王山参道ミュージアム」で、このイベントを実施したことにより、商店街の個性的でおしゃれなイメージがアップし、昔に比べて若者の訪問者が増えています。ミュージアム以外にも、「覚王山マップ」、「覚王山新聞」(毎月)、「カルチャー新聞」(隔月)の発行なども実施し、これらは全て活字を使わず手書き文字であるのが特徴で、イラストと文字が入り乱れた賑やかな紙面構成になっています。
覚王山アパート外観  平成15年には、商店街の中にある木造築 40 年以上のアパートを改装して作ったアーティストの交流拠点「覚王山アパート」が完成しています。同アパートは、デザイナーや作り手が集まり、互いに刺激を受けながら自らの創造力を磨いていく新たな街づくりの拠点として機能し、平成22年10月現在、万華鏡のプリズム、針金細工工房、雑貨とカフェ、貸しギャラリーなど、 8つのスペースができています。このアパートには、覚王山街づくり委員会のメンバーも入居し、古本カフェ、レトロ家具・雑貨・アートの販売を行っています。 
  現在、年3回の商店街イベント(春、夏、秋の各2日)は毎回5~6万人の人出があります。春祭りは、覚王山日泰寺の花祭りの時期にあわせて行われ、夏のイベントは夏休みの時期に地元小学校の児童に製作してもらった行灯を飾ったりします。秋イベントは9日間の参道ミュージアムの最終日に2日間で行われ、県外からも多くの来街者で賑わいます。
  同商店街では、これらのイベントや店舗に関するマスコミへの告知を、新聞、ラジオ、テレビ、雑誌など、40箇所以上に実施しています。このようにイベント情報を事前に告知することにより、多くのマスコミ取材が訪れるため、広告費をかけなくても、商店街が自然とPRされる仕組みが整っています。
 このように一貫したイメージづくり戦略に取り組んだことにより、商店街の個性的でおしゃれなイメージがアップし、覚王山への出店を希望する店舗は後を絶ちません。平成22年10月現在、覚王山商店街には岡崎市の人気ドーナツ店、岐阜や長野の店舗なども出店していて、取り組みの前に少なくとも5店舗はあった空き店舗は、全て埋まっています。

商店街概要

商店街名 覚王山商店街振興組合
所在地 名古屋市営地下鉄覚王山駅前
会員数 84
URL http://www.kakuozan.com/top.html