人にやさしい商店街

三条中央商店街

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~小規模スーパーと宅配事業などによる人にやさしい商店街づくり~

 平成14年9月に商店街の中核として大きな集客力を持っていた「まるよし」が閉店したのを契機に、三条中央商店街の買い物客が激減しました。さらに、平成20年には、まるよし跡に入ったスーパー「良食生活館」も平成20年に撤退し、平成22年6月末には市内中心部の昭栄通り商店街東側に位置する商業ビル パルム1が閉鎖となりました。中心市街地の人口減少、高齢化が進むなかでの大型店の相次ぐ閉鎖は、住民に対し特に食料品の買い物に不便を強いることになりました。
 三条中央商店街では、平成20年から活性化協議会を組織し、活性化について2年間の研究を進めてきた経緯があり、研究の一つの成果として、平成20年度に三条市の優しい「まちなか」創造事業を活用して、同商店街を含む市内の商店有志で「さんじょうご用聞き笑店街」を組織し、電話1本で買い物ができる商品宅配サービスを実施していました。こうした状況のなか、商店街では、地域の人のためにも自分たちのためにも食料品や日用品を買える店が必要と考え、中心市街地に食料品店をと考える市のすすめもあって、地域商店街活性化法に基づく商店街活性化事業計画を策定し第1号認定を受けるに至りました。
コンパクトストア まごころの外観  同商店街は、商店街活性化事業計画に基づき、平成22年6月、空き店舗を活用した生鮮品を中心に扱う小規模なスーパーマーケット「コンパクトストア まごころ」をオープンさせました。日々の仕入販売等営業は市内でスーパーを営業する企業に委託しています。同社は、高齢者の多い地域のニーズに合わせた営業を志向しており、ポップの文字を大きく見やすくしたり、個食パックを増やすなどの工夫をしています。営業時間は午前9時半から午後7時半までで、定休日はありません。
 この他、「コンパクトストア まごころ」の開店に伴い「まごころ宅配サービス」を発足させ、同店だけでなく商店街加盟店で買い物した商品も含めて配達を行っています。また、同商店街では、平成19年9月に障がい者ふれあい広場「スマイル本町」が開設されています。この広場では、市内の障がい者施設で作成されている作品や製品を展示販売し、地域の憩いの場としての喫茶コーナーを設置しています。
コンパクトストア まごころの店内  「コンパクトストア まごころ」では、顧客の声を聞くことによってニーズに合った品揃えを行うようになってきており、当初目標の売上達成が期待されています。何よりも三条市の中心市街地に住む居住者の買い物の利便性が高まったことは確実です。宅配事業については、利用者は多くはないものの、買い物客にとって便利なサービスであることは間違いありません。

商店街概要

商店街名 三条中央商店街
所在地 新潟県三条市本町3-8-7
組合(会員)数 77名
URL http://www.e-shoutengai.com/